前回までの物語

遠い、遠い昔、歴史には残らない戦いがあった





ぺろろーぐ

19**年、地球を全て自分の植民地にしょうとするイギリカ帝国のジョージ・アンポンタン総督と、
東洋の西条宗男首相ひきいる独裁軍の私利私欲の戦いは
それぞれの国民を巻き込んで泥沼と化していった。
とりわけ、資源、工業力の無い我が国は、戦局の悪化と共に
イヤハヤ本当にこまちゃった。
にもかかわらず自己保身に走る軍部は、真相を国民に伝えることなく、お得意の精神論を振りかざし、
無益な戦いを止めようとはしなかった。
圧倒的な工業力を背景に、イギリカ帝国は我が国に対して焦土化作戦を開始し、無差別に爆弾を投下し始めた。
農業を食の根幹としている我が国では、焼畑農業はあまりやってないので、
コレにはホント困っちゃった。
イギリカ帝国のアンポンタンと我が国の、談合汚職天下り開き直り宗男軍部の戦いの中で、
罪無き両国の国民が多く倒れていった。
そして彼らは二度とボンカレーを口にする事は出来なッかった。
ククレもな。
そんな中でこの日を予感していた、山本八十六(はとろく)大将は日野川重工業社長の日野川飛蔵と計り、
打倒アンポンタン、くたばれ独裁宗男軍部を旗印に、各地に有志を集め、
自由独立飛行隊を結成した

第1話  カイパン島の攻防


イギリカ帝国のアンポンタン総督は、ツイに機動部隊を引き連れて太平洋に進撃を開始した。
今回の目標は本土に近いカイパン島である。
この場所にでっかい飛行場をつくり戦略爆撃機を進出させようとの作戦である。
これには山本八十六も
こまっちゃった。
ところが、進撃途中のアンポンタン総督に,ホワイ島の愛人「ハメハメハ王女」から電話が入り、すこし寄って行く事になった。
機動部隊はコースを変更したのだ。
これぞ天の助けとばかり八十六は急遽カイパン島へ行って、前後策を取ることにした。
なにしろカイパン島までは遠いので、八十六は日野川と相談して、
開発中の軽爆撃機「恐山」
を無理やり飛ばす事にし、燃料とおにぎりを積みこむとあたふたと出発したのであった。
しかし、オケナワ島上空で同級生の
由美ちゃん
から同窓会の電話が入り、久しぶりの再会なので引き返す事になった。
おにぎりは腐ってしまった。
もったいない。
そういう事情は 全然知らないカイパン島航空守備隊は
橋本飛行隊長の指揮の元、今日も海水浴で体を鍛えていたのだった。
のんきな話ではある。


第2話

行方不明の隊長

イギリカ帝国の機動部隊が接近中、という事も知らず、橋本隊長は海水浴のついでにカイパン島沖の定置網までタンパク質を取りにでかけた。
ところが、
穏やかな海が突然サイクロンサンダークラッシュにみまわれてそのまま、隊長は行方不明になった。
なぜこの時期にサイクロンサンダークラッシュが現れたのかはわからない、
しかしローリングタイフーンボンバーはこの海域ではたまにやって来るとの現地人の話は聞いていたはずの隊長だったはず。
まぁ、とにかく帰って来なかったのだ。
それで一応、定置網のなかの
キハダマグロ
は喜んだ。
一方、同窓会で楽しく由美ちゃんと過ごした八十六大将は急いで (なにを今更急ぐのか分からないが) 
飛行機に乗り、カイパン島へ向かった。
しかし、まさか橋本隊長がローリングタイフーンボンバーではなくて
サイクロンサンダークラッシュの為に行方不明になっているとは知らなかったのだ。
これがモーニングファイヤーパンチストームぐらいだったら行方不明にまでならなかっただろう。
そのころイギリカ帝国のジョージアンポンタン総督はまだハメハメハ王女とカラオケで遊んでいた。
一度マイクを握ると、十八番を歌いきるまで離さなくなるのがアンポンタンの癖だった。
(アンポンタンの十八番…テキサス未練。石油小唄。お馬でドッカーン。プーチンぺっぺ。黒焦げロックなど)

艦艇数50隻、飛行機500機、総員12,000名を擁するイギリカ帝国機動部隊は
アンポンタンのカラオケが終わるまでじーーっと待っているのだった。
まぁこちらも気の長い話ではある。


行方不明の橋本隊長の肖像画


    行方不明の隊長の帰りを待つ、カイパン島町内会長の娘

第3話

カイパン島ぎょくさい

ホワイ島でカラオケを歌い尽くしたアンポンタン提督は、こんなことをしている場合じゃないと[なにをいまさら]
ハメハメハ女王に別れを告げ、機動部隊を引き連れカイパン島へと進撃を開始した。
一方、山本八十六大将は、軽爆撃機[恐山]の中で国民ラジオの裏番組[モンペで踊る民謡の夕べ]を聞いていたが
カイパン島の様子が気になったので、現地の町内会長の家に電話をかけてみたのだった。
すると
現地町内会長のボボンガ・ヘルキッチョ・サンダリーノは電話で
[ヤーマモートサアーンですかー。]
[橋本サーン、行方不明ネー、」
[アンドー]
[この島はぎょくさいネー。]
八十六は慌てた。「しまった一足遅かったかー!」って、(一足どころじゃないんダヨ!、由美ちゃんと遊んでるからだ)
カイパン島ぎょくさいの電話に八十六は思わず(モンペで踊る民謡の夕べ)のボリュウムを絞るのだった。(しぼっただけカイナ!)
そして
しょうがないから帰る事にした、そして又ラジオのボリュウムをあげた。

しかし、イギリカ軍もまだ来ていないのにギョクサイと一体どういう事なのか?
これには浅い訳があったのだ。橋本隊長が行方不明になった(ハリケーンボンバークラッシュ)で海は大荒れになり
あわてたキハダマグロの大群が浜に押し寄せたのだが。息が苦しくなって皆腐ってしまった。
それでカイパン島はものすごい魚の臭いで溢れていた。
このことを町内会長は八十六に伝えようとしたのだが、会長は魚と言う漢字を「ギョ」としか読めなかったのだ。
必然的に「魚臭い」は
「ぎょくさい」
となってしまった。
なーんだ!そうだったのか。



5

橋本隊長の秘密

橋本隊長には秘密があった。
隊長が生まれた北陸の山奥の、とある盆地の田舎の実家の裏山には
竹林があって、年に一度竹の子が取れる。
別にめずらしい事ではないが、その竹林の奥まった所に一本の竹があって
その竹はいつも鈍い光を放っている。
この光る竹をわってみると、節々に黄金のかぐや姫の死体が入っているのだ。
これを溶かして、延べ棒にして南アフリカの治安安定の為に寄付していたのだ。
橋本家、南ア治安安定の秘密

なんあーんちあんてい!

ふふふ

驚いただろう。

その昔から橋本家はグローバルな世界観をもち世界の平和を願いながら
ニワトリの世話をゴン太(犬)にやらせていたのだ。
ゴン太は本当はいやだった。
そんな橋本家の長男としてヌクヌクスクスクと育ったのが隊長なのだ。
そーだった
のか。なんてな・・・

まあいいか、そんなたわいも無い話は。




6

秘密基地までは遠かった

越前海岸にたどり着いた隊長は、北陸には有名な飛行機の秘密工場
「日野川重工」がある事を思い出して
有名な秘密工場を訪ねる事にした。
その前にせっかく越前海岸にいるのだから、カニを食おうと思ったが
時期はずれだったのでカワハギの煮付けにした。
ある程度腹が膨れた隊長は、日野川重工のある奥越地方へ
歩き出したのだ。
流れ着いた越前海岸から、飛行機を作っている秘密基地のある奥越の負山までは
距離がある。だから遠いのだ。汚い川を辿るように進むと、東川君がぎゅうぢるちんけな
町が見えてくる。こんな町はすどうりだ。
この町を抜けると、山に入っていく、風光明媚な永平寺に立ち寄ろうとしたが。
乱暴な僧兵がいるとの噂を聞いたのでやめにした。
隊長は腹が減っていた。。そこで越前海岸で食べたカワハギの骨をけずって
魚を釣ることにした。しかし、隊長は川魚は好きじゃなかった。
隊長は実は牛が食べたかったのだ。輸入モンじゃないやつをね!
では隊長は牛が食べたいのになぜ魚を釣るのだろうか?
これには深い計画があったのだ。
隊長の計画とは、魚を釣れば、その魚を狙って、ネコが来る。
そのネコを狙って、犬が来る、その犬を狙って鷲が来る
空の王者がくれば、森の王者熊が来る
こいつをはがいじめにして家来にして
ラブリー牧場の牛をやっつける。
そして、熊にはご褒美として
危険部位を食べてもらう
そして,残った
美味しい所をたらふく食べる

まあこういうだんどりだ。

しかし、隊長は魚が連れるのだろうか?
ううむ、まるで京福電車の存続計画みたいだ。
さて隊長は牛を食べる事が出きるのだろうか?





通りかかった村での小さな出来事



隊長は川に竿を出して釣り始めた。しかし、
つれない。
あまりにもつれないので、そういへば昔の彼女もつれなかったなぁ。
と独り言をつぶやいた。
だんだんと腹がたってきた隊長はきげんが悪くなっていた。
と、そこに,一人の娘が通りかかったのでした。腹の立っていた隊長は、娘に言いました。
「これこれ娘よ!」この川は何故魚が釣れんのじゃろ?
娘は言いました。この川には魚は一匹もおりません!シクシク!
実は去年の夏の事、都からこの村にやって来た役人「天下り談合衛門」様が一匹残らず取ってしまったのです。シクシク!。
天下り談合衛門様は酒と魚が大好きで、
いつもそれはそれはおっとろしい「けい坊堂のヤブ」「べえ巣の法除」と言う家来を二人つれて暴れて歩くのです。
村人の間では「邪武宇」と恐れられているのです。シクシク!
隊長は可哀想な娘だと少し思った。
「これ、娘よ!名前はなんというのだ?」
「おぐら村のひとみ」ともうしたてまつります。
「べつにたてまつらんでもイイガナ」と隊長は思った。
「して、兄弟は?」
「はい、湯たんぽで火傷しそうになった妹がおります」
隊長は湯たんぽで火傷というのは貴重な体験であるかもしれないと思った。
そして、このおぐら村の娘に持っていたカワハギの骨をやった。
娘は腹がへっていて慌てて食べたので、いつもは口から飲みこむ所を鼻から飲んでしまった。
隊長はコレは大変な事になるかも?と、思ったやさきにカワハギの骨が娘の
鼻の奥にひっかかりさあ大変。
しかし、隊長は「湯たんぽ火傷」の妹と「魚の骨ひっかかり姉」のその美しい姉妹愛に感動したふりをして大笑いをこらえた。
でも、なんだか面倒くさくなってきたので先を急ぐ事にし、肉はまた今度にすることにした。
秘密基地まではもうすぐだ
GO!GO!





峠の茶屋の甘くない話

【秘密基地までもうすぐだ、GO! GO!】、前回はこんな終り方だったが、ふっ、甘い甘い!
そんな簡単にたどり着ける訳が無い、なぜなら、秘密基地だからだ。
隊長は甘い考えの自分を反省し始めると、なんだか甘いものが食べたくなって来た。
カイパン島で食べた「パパイヤの一夜漬けジェリーとマンゴーの蜂蜜煮漬け」を思い出すと
よだれは出そうになるのだが、いつもその前に胸が悪くなった。
[イカンイカン]隊長は甘い考えに倒れそうな自分を叱咤しった。と格調の高い洒落でモチベーションを上げようとしたが
誰もいなかったので一人で照れ笑いをした。
すると、峠の向うに茶店の旗が揺れているのが見えた。
隊長は112メートルを11秒32で走ると、もう店の前に着いた。 (はっ、はやー!)
イスに腰掛けると「誰かいませんかぁぁ!」と呼んでみた。すると店の奥から娘が一人
コーヒールンバを歌いながら現れた
娘は隊長の前で喉の枯れるまで歌い続けた
隊長は思った(もうイイチュウに!、なんで歌うんダヨ!)そう思った
娘は隊長に言った、「第7話では姉がお世話になりました」
「おおそうか!魚の骨刺さり娘の妹妹の湯たんぽ火傷妹だったのか!」って、あーややこしいってモゥ
まあそれはいいから、なんか甘いものをくれんかね?
先ず おはぎ を貰おうかな?と言うと
「あいにくあずきを切らしていまして!」アンコのかわりに味噌をつけておりますが!
「なにー!あんこの代わりに味噌だー?」1,2,3、だぁー、隊長は切れかけた、しかし我慢した
娘はさらに言った「餅米を切らしておりましてかわりに、、」
「代わりになんだよ、なんなんだよー!」
はい「餅の代わりに豆腐を・・・」
「なにぃぃ!餅の代わりに豆腐だぁー!」「するとナニカァ,お前の店のおはぎはわさび醤油で食うのカァ?」
悲しくて涙が出そうになった隊長は
「もういいから!甘酒をくれ!」と叫んだ
「あいにく酒の粕をきらしておりまして・・・」
「なにぃぃ!」
「代わりに・・・・油粕を・・・」
「おおぅ、よおゆうた!俺の目の前で3杯呑んで見せろ!コラァ」
娘は後ずさりして、学園天国を歌いながら店の奥に下がって行った
一人残された隊長は世の中は本当に甘くないと
思ったのだった。